スピーカーの設計
かねてより計画していましたスピーカーを設計してみました!
ほとんど趣味の話です。
置く場所は店舗の四隅を計画しています。
本当は2つあれば十分なのですが、下記のいくつかの理由から4つ設置したいと思っています。
・音が楽しめるようにある程度の大きさのスピーカーを置きたい
・客席に置くにはスペースが狭い
・施設基準から、厨房側に設置する場合は低い場所に置くタイプのみが可能
・厨房に置く場合、スピーカーが自分に近いと音酔いしちゃう
最後の音酔いは実際に鳴らしてみないと分かりませんが、狙いとしては大きすぎない音で厨房側からメインのスピーカーを鳴らして、対角になる客席側に吊下げスピーカーを補助的に使うことを考えています。
うまく音が回って、音の聞こえる方向に違和感が無くなればと考えています。
という事で吊下げスピーカーとメインスピーカーの設計です!
吊下げスピーカーの設計
壁を作りながら、凡その高さは20㎝ぐらいかなと検討をつけています。
余り大きいと頭に当たりそうで圧迫感が出そうです。
今回はスピーカーの性能と関係ないところでちょこっと細工をしたいと思っているので、横幅と奥行は統一させて。これも壁を見ながら、15㎝前後かなとなんとなく検討済みです。形はバスレフで。
エンクロージャーのサイズ感から、まずは使うユニットを決めます。
といってもFOSTEXのFFシリーズが好みなのでほぼ一択。FF85WKに悩まずに決定!
再生周波数帯域は115Hz~28kHzと低域は伸びませんが、サブとしては十分かなと思っています。
使用したい板はホームセンターで目にしていたパイン集成材の18ミリです。
上記の寸法で箱を作ると内寸が114*114*164㎜で、容積が2.13ℓとなります。
一応推奨容積が3.5ℓとあるので、一回り大きくして値を近づけていきます。
最終的に決めた寸法は、外寸で160*160*220㎜、容積が2.82ℓとしました。これ以上はちょっと見た目が大きすぎます・・・。
次にポートの計算です。
といっても、とっても便利なシミュレーションソフトがあるので、こちらにデータを入れて少しずつ値を変えて理想の形状を探っていきます。
ポートはちょっと拘りがあって、同一材、円形と決めています。
やることは穴をあけて重ねるだけなのですが、これでポートの長さは18ミリピッチに縛られます。
18ミリ(重ねなし)から36、54、72ミリとそれぞれの長さで、直径は1ミリずつ値を変えて導いていきます。
そして決定したポート形状は、長さ54ミリ、直径32ミリとしました。
これによって、ポートの共振周波数は114.4Hzと、設計上は最低共振周波数に近い値としました。
最後に視覚的に周波数特性を描いてくれるソフトに値を入れてみました。
少し小高い山ができましたが、そんなに癖のないフラットな音になるんじゃないかなぁと思っています。
メインスピーカーの設計
こちらは同じシリーズのFF125WKを想定して設計しました。
設計はしたのですが、ほかのユニットを使わせてくれるお話があるので、ちょっと出番がなさそうです。
なのでさらっとご紹介。
同じようにバスレフ型で、外寸は横:奥行:高さが、186:230:340㎜です。
ユニット自体のスペックは、再生周波数帯域が67Hz~22kHz。
ある程度の音量は必要ですが、気持ちのいい低音が出るユニットです。
ポートの共振周波数は67Hzと、foと同じ値。じつは一度下を狙いすぎて低音に癖のあるスピーカーに仕上がったことがあります。ちょっと反省してユニットの力を信じてフラットさを目指しました。
周波数特性図はこんな感じ。
かなりフラットにきて低音でひと踏ん張りしています。
足りない高音域はサブの頑張りを当てにしています。
もし作るならこんなところかなぁと。非常に楽しみです。
趣味の強い話題でした。